Photo:Rascacielos Panamá By baccxus
日本語だけの生活で10年経ちました。後悔もしていないですし、これはこれでとても充実した日々を過ごしています。
私がスペイン語を使った仕事をしていたのが、今からだいたい10年くらい前。中南米に拠点を構え、コンサル的な業務をこなしていました。今は当時やってた経験を生かしつつ、日本を拠点にあれこれ頑張っています。
日本に帰ってくると、仕事を変えたこともあってスペイン語をほとんど使わなくなりました。スペイン語を毎日使う生活は、とても楽しかったですし、日本では得られない充足感に浸ることもできました。
しかし、私はそんな生活から距離を置きました。外国語との距離を置くとどういう気持ちになったりするのでしょうか。今回は、この10年で自分の身に降りかかった出来事などをまとめました。
当たり前だけどスペイン語は忘れる
正確にいうと、スペイン語を話す度胸がものすごく小さくなります。
語学は継続が最も大切であると、私が痛感した瞬間です。一度でも継続学習から身を引くと、外国語を話す度胸を元に戻すのは容易ではありません。
スペイン語を生かすチャンスを探さなくなる
私がスペイン語から距離を置くことになった理由の一つとして、スペイン語を活かすチャンスを探すことをやめたのがあります。
今でこそ、メキシコへの日本企業進出なんかの話が聞こえてきますが、10年前、私の周辺ではスペイン語を活かすような話はどこにもありませんでした。いろんなところへ出向いて情報を集めたり、知人を伝って話を聞いたりしましたが、スペイン語を活かせる状況や将来性があまり見えてこなかったです。
道端でスペイン語を聞くと、聞き耳を立ててしまう
スペイン語が理解できるが故の、悪い癖です。
最近では、喫茶店とか、ショッピングセンターなどで、スペイン語圏の人たちとすれ違うことが多くなりました。そのため、スペイン語の雑談が私の耳によく入ってきます。
スペイン語にも方言のような言い回しがたくさんあって、話される国によってずいぶん異なります。聞き耳を立てて、これはどこの国のスペイン語なんだろうなぁって想像をするのがちょっとした楽しみになっています。
語学よりも大切なものが見えて来る
歳を重ねるにつれて、私の価値観そのものが変わりつつあるのを体感しています。
世界とのつながりや、異国の文化の人とのコミュニケーションに幸福感を覚えていたのが10年以上前の私。それが今となっては、生まれ育った街とか家族とか、幸福感を覚える分野がずいぶんと変わりました。
スペイン語は、私の人生に刻まれた一つの証なので、忘れることも見捨てることもないものですが、私の価値観そのものが変わってしまったので、しばらく語学という形でのスペイン語学習はおやすみさせようと考えています。
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