中南米滞在経験のある私が、献血を行いました。その体験談です。
献血を経験された方の中には「中南米滞在」というキーワードでピンとくると思いますが、私の体験を元にこの場を借りて報告します。今まで献血しなかったのか
理由は、中南米へ渡航する前と、日本へ帰国した際に「熱帯地方由来の感染症予防のため献血を自粛しろ」と忠告されたからです。この忠告を真摯に受け止め自粛していました。
中南米渡航歴に「時効」がない
献血に関して、私は大きな勘違いをしていました。ある程度の歳月が経過すれば、中南米渡航歴の効力が消滅し、献血すれば普通に血を活用してもらえると思っていたからです。
後になってわかったことですが、実は、そんな時効の話は存在せず、中南米渡航歴があるだけで、献血した私の血液は別枠で管理されていました。これは2018年の今でも変わりません。
この事実を知ってても研究用に活用してもらえるかもしれない可能性を信じて毎年献血していますが、こんなことになるくらいなら、中南米へ渡航する直前に一度くらい献血を経験しておけばよかったと後悔しています。
輸血もできない私の血液
私の血液は「輸血用」として利用されることもありません。
これは中南米への滞在経験があるかないかだけで判断される項目でした。10年前でも問答無用で輸血用からは除外され、もちろん今でも別枠で採血されます。
献血前に行う「中南米滞在」に関わる申告の義務
- 中南米諸国で生まれた、または育った。
- 母親が中南米諸国で生まれた、または育った。
- 上記1に該当しない人で、中南米諸国に通算4週間以上滞在した。
参照:シャーガス病にかかる安全対策について – 日本赤十字社
私は3番に該当しました。何度見返しても、渡航歴の時効に関する記述はありませんが、万が一のためという理由で必ず別枠になります。
輸血用としては「利用できない」血液
私の血液は通常よりも多い検査を受けなければならないこと。そして、検査結果に問題がなければ活用されるということです。
ただし、血液の活用の範囲は、輸血用ではなく血漿分画製剤の原料血漿のみ(血液成分の部分的な利用)となるのです。
中南米への渡航で失うもの
海外での体験はとても貴重なものです。いろんなものを心に刻みました。
しかし、今回の私の献血体験のように、何かを押したことで、それと引き換えに失うものもあるのです。私の場合は、中南米へ滞在したが為に献血の際に無力感を味わうことになったのです。
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