ケン・フォレット作品の一つ「鴉よ闇へ翔べ」 のスペイン語版となる「Alto riesgo」の紹介です。
戦争中のスパイ活動をテーマにした作品で、第二次世界大戦中、おとり捜査官としてリスクの高い使命を遂行する6人の女性を描きます。原作は「JACKDOWS」と題し、英語で書かれたものです。
作品について
- スペイン語:Alto riesgo
- 原題:Jackdaws
- 邦題:鴉よ闇へ翔べ
作品のあらすじ
Dデイの成否、それはドイツ占領下のフランス、セイントーセシルにある、ドイツ軍の無線指令拠点の破壊計画の成功である。
この破壊工作のために急きょ集められたのは、フリック率いる女性6人で編成された秘密部隊である。フリックは、諜報員でもあるため、部隊のリーダーを指揮することになった。彼女らのコードネームは「ジャックドウズ」
無線交換所の堅固な防衛をやぶるため、6人は掃除婦を偽って城への潜入を計画。しかし、リーダーのフリック以外はスパイ活動に関してはズブの素人。数日間だけ訓練を受け、すぐに作戦実行に移されることとなった。
スペイン語で味わうスパイ活動の臨場感
Ken Follettが得意とする第二次世界大戦を題材にした本作。原作タイトルは女性チームにつけられたコード名「Jackdaws」なのですが、スペイン語タイトルは「ハイリスク」とより内容が理解しやすいものへと変更されています。
女性の情報員が素人の女性5人を率いてドイツ軍の通信網破壊のためにドイツ軍占領下のフランスに潜入するところから始まる本作。作中に描かれる女性たちはそれぞれ個性豊かで、この個性が女性たちに立ちはだかるトラブル解決の重要な要素になっているところが物語の面白さに色をつけてくれます。
Ken Follettの作品は、平易な文章でありながらスパイ活動を臨場感あふれる表現をするところが面白さの一つ。日本語翻訳版もリリースされているのでスペイン語版と読み比べてみるのも。
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