語学は、会話での体験を通して語彙や構文を身につけるものです。
しかし、日本にいながらにして、このような理想的な語学環境を手に入れるのは容易ではありません。そもそも、スペイン語を母語とする人たちが、日本国内にそれほどたくさんいるわけではないからです。
そこで、思い切って日本語でスペイン語を理解しようと試みてはいかがでしょうか。今回、非常に興味深い参考書がありました。
書籍の中身をちょっとだけ見てみよう
白水社の書籍紹介ページで、本書の一部が公開されていますので中身を見てみたい人は一度読んでみると良いでしょう。画像として公開されているものなので少々読みにくいんですけど、無料公開なのでそこは我慢です。
スペイン語を論理的に習得する手段として日本語を使う
日本語で思いつく会話文を、論理的にスペイン語にしていこうと試みるのが、本書の狙う最大のテーマです。
私は、かつて自分の思いを日本語で考えすぎてしまったために、スペイン語で的確に自分の考えを伝えられないことも経験しています。そんな私の経験から言えば、スペイン語特有の言い回しやニュアンスが会得できない恐れがあるので、外国語を日本語で覚えることはおススメしていません。
しかし、私のスペイン語の恩師は、時と場合によっては日本語の力を借りてでも「素早く語彙や構文を習得する」ことも大切だと説いています。恩師は、スペイン語文法の学習において「接続法」に関しては日本語を使って覚えた方が良いと考えているのです。
日本語で感じ取るスペイン語の味わい深さ
私たち日本人の頭の中は、どんなに外国語の頭にしてもやっぱり日本語が含まれています。
そのため、スペイン語で自分の考えを的確に伝えることは、経験値を積まないとうまくいかないことがほとんどなんだそうです。ですので、あえて日本語でしっかり理解することは大人になってからスペイン語を学ぶ人にとっては重要なプロセスの一つなのです。
本書は、解説文は日本語ですが、その内容はスペイン語上級者も思わず納得するような構成となっており、「スペイン語の味わい深さ」を改めて感じ取るきっかけを与えてくれます。
文法の再確認として、深くスペイン語を見つめなおしてみてはいかがでしょうか。
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