Photo: By Lindblom
南米にトレッキング愛好家から一目置かれる「古い道路網」があります。
その道は「カパックニャン」と呼ばれ、南米6か国にまたがって張り巡らされたインカ帝国時代の重要な道路網でした。2014年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。
世界文化遺産に登録されたことも話題となり、この道路網を連泊しながらトレッキングすることが注目されています。
カパック・ニャンとは
カパック・ニャン(Qhapaq Ñan)は、ケチュア語で「偉大な道」という意味の名前の道路のこと。15世紀にインカ人が統合、建築した複雑な道路網のことです。
Photo:Jujuy_Sección Quebrada Grande-Las Escaleras, Foto 1 By Ministerio de Cultura de la Nación
この道路網は、クスコとマチュピチュ遺跡を結んでおり、インカ帝国が君臨した当時においては情報通達や生活必需品の流通を可能にし、政治、軍事、行政において重要な役割を担っていました。
現在はインカ古道として観光の目玉になっており、2014年にユネスコ世界遺産に登録されました。
カパック・ニャンをトレッキング、毎日500人
カパック・ニャン古道の文化保全と観光地化が進み、この古道のトレッキングに、毎日500人以上が参加しているというニュースがありました。
記事:Más de 500 personas recorren diariamente el Camino Inca a Machu Picchu
このトレッキングは完走するのに4日ほどの時間を要しますが、カパック・ニャンがユネスコ世界遺産に登録されたことも強く影響し、トレッキング旅行者はさらに増加しているとのこと。
古道トレッキング、2ルート追加
カパック・ニャン古道のトレッキングもさらに魅力が増しています。
最近、新たに2ルートが追加されました。
参照:Machu Picchu: Habilitarán dos nuevos caminos incas hacia el santuario
ペルー文化省によれば、現行のルートに加え、ラス・フエンテスとインカラカイを通るルートの追加を認めるとのこと。
参照サイト
古道の環境保護が課題
古道トレッキングへの注目が年々集まり、観光客の増加による環境への影響が懸念され始めました。
現在は年間6400人が参加し、200程度の業者がトレッキングツアーを取り扱っています。関係各所は、環境保護を念頭に置いた、古道への入場制限を設けることを検討しています。
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