南米チリ、アタカマ砂漠で雨が降る時期のみ一面をピンク色に染める花があります。降り注いだ雨によって砂漠を覆い尽くす花が咲く時期は、その美しさがいろんな方面で話題となります。
- チリのアタカマ砂漠に雨が降り、200もの花々が一斉に芽吹き花開いた
- エルニーニョ現象や地球規模の気候変動が影響しているといわれている
- アタカマ砂漠には毎年2万人超の観光客が訪れている
このピンクの花のジュータンはどんな花なのか色々調べました。
ピンクジュータンの正体は「PATA DE GUANACO」
ピンクのジュータンを作り出している代表的な花は「PATA DE GUANACO(パタ・デ・グアナコ)」と呼ばれる多肉性の植物です。「グアナコ」という動物の「足(パタ)」という意味の名前です。グアナコ(Guanaco)とは、リャマやアルパカの仲間でアンデス地方に生息する動物の名前です。
学名は「Cistanthe longiscapa」でスベリヒユ科の植物です。
ピンク色と黄色の品種が存在する「パタ・デ・グアナコ」
Wikipediaによると、この花の仲間となる品種はパタ・デ・グアナコを含め18種類あり、そのうちアタカマ砂漠には2種類が確認されています。
一つはピンク花で、アタカマ砂漠に咲き誇る花の代表格です。もう一つは黄色や白い花をつける品種(Calandrinia litoralis)です。こちらのウェブサイトの情報を頼りに調べると、パタ・デ・グアナコの仲間は「カランドリニア」となり、近似種が日本でも流通しています。
参照:花カタログ- Flowers of the Atacama Desert
アタカマ砂漠と植生を紹介するサイトがすごい
Flores del Desierto – de la comuna de Caldera –
アタカマ砂漠の特徴とそこに自生する植生について丁寧にまとめられています。すごく綺麗に、そして分かりやすくまとめられたサイトです。
特にアタカマ砂漠の植物をまとめた「花カタログ」は一見の価値があります。砂漠地域限定ではありますが、写真とともに詳細な解説が添えられた多肉植物図鑑となっています。
多肉植物好きには、たまらないマニアックさを秘めていると感じました。
参照:Flores del Desierto – de la comuna de Caldera –
類似種の花なら日本で入手できます
遠い親戚ですが「パタ・デ・グアナコ」の仲間を日本でも入手できます。
流通しているのは、スベリヒユ科の植物である「カランドリニア」や「ポーチュラカ」です。これらが「パタ・デ・グアナコ」の仲間に当たります。例年3月ごろに園芸店に出回りますので気になる方はチェックしてみてください。
また、流通名が複数存在しますので、お求めの際は注意が必要です。
ポーチュラカ=ハナスベリヒユ
同じ属名ですが「別の植物」です!
以上の点をよく理解した上で、砂漠のジュータンを作るアタカマの花「パタ・デ・グアナコ」とよく似た特徴を持つ花「ポーチュラカ」を楽しんでください。
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