Photo:Study By Moyan_Brenn
教育の研究をしている先生がブログで言及した内容に違和感を覚えたので、私の考えをぶつけてみます。
この先生は、英語教育への不満とか不平を述べつつ、その問題解決として英語の自主学習の為の情報を色々提供しています。ただ、生の英語を聞くことに重点を置くあまり、結論として「ポッドキャスティング」を聞くことばかりを推薦しているので、一言物申します。
言葉を覚えることは質とか量とかじゃない。経験だ!
多くの人にとっては、日本に居ながらにして質の高い英語に触れる工夫こそが必要です。
言葉を覚えるには「話す」が一番です。でも、質の高い外国語である必要はありません。日本語の通じない相手に、英語でもなんでも良いから、相手に自分の思いを何とかして伝える努力が最も重要な考え方です。
これは、話す経験を重ねることで、初めて体得できることです。
外国に行かなくても実現できる語学は存在する
数ヶ月なり一年なり、ネイティブスピーカーとムリにでも話さざるを得ない国で生活するというのが理想なのですが、現実問題としてあらゆるコストや人生計画と兼ね合いになってしまい、そう簡単にはいきません。
これって外国じゃなきゃできないなんて、嘘っぱち。今じゃ日本にはウン万人と外国人が住んでたり、旅行で訪れてたりしています。
電車でも見かけるし、古風な観光地にはうじゃうじゃいます。
外国人の集まる地域では、市役所とかが主体の交流センターでも少々の外国人は集まっています。まして、リンク先の記事では大学内での出来事。大学には多くの留学生がいるはずだから、英語でも何でも、とにかく日本語以外の言語を母国語とする人は数百人といるはずです。
どうして、そう言う人たちと交流しようとか考えないのでしょうか。どうしてポッドキャスティングとか意味不明な方法ばかりを考えるのでしょうか。
日本人って恥ずかしがり屋なのかなぁとか思わずにはいられません。
語学習得は、興味と探求心で飛躍的に伸びる
ここからは私の経験談になってしまうんですけど、語学習得の基本は「興味」です。これがなければ、何も始まりませんし、絶対に会話レベルにまで到達できません。
逆に言えば、興味さえあればどんな言語でも習得できるのです。
ちなみに私はこれで3言語を習得しています。英語、中国語、スペイン語です。
これらは、独学であったり、大金つぎ込んで授業を受けたり、海外に出向いて覚えたりと方法は様々ですが、そのどれもに共通するのが覚えようとする言語への興味だったのです。
iPodで聞くだけなのか、外国人に話しかけるか
ポッドキャスティング番組学習することは有効な手段です。ただ、生の会話に触れて、会話力の経験値を積みたいのであれば話は別です。机上の学習だけでは何も得られません。
まず、外国人の集まりそうな所に出向き、何でも良いから話しかけてみるのです。最初は、話しかけるための勇気を振り絞ることが重要であり、質の高い語学教育なんぞはその後からでも探せばいいのです。
教育現場という狭い空間では、基礎的な発想が欠如してしまうのでしょうか。
それとも、その大学が非常に高レベルな語学力をお持ちの方ばかりで、ハイレベルな語彙がなければ通用しないってことなのでしょうか。いずれにしても、語学習得へのとっかかりとして、いきなりポッドキャスティングを選択することに私は強く反対します。
会話ができないのであれば、まずは会話する度胸を鍛えることが先決です。
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