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ボリビアの銀行でICチップ付きカードへ切替える動き、普及の目処はあるのか?

中南米ニュース

こちらの記事によると、ボリビアの銀行で、ICチップつきの銀行カードへの切り替えの動きが出てきているニュースが出ていました。

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このニュースに私は小さな違和感を覚えました。だって中南米の人で預貯金できている人の割合ってとても低いと思うし(個人的な体感では1割程度)、しかも現金主義的な考えが根強いラテン社会で、このようなICカードが急速な普及をするとは考えにくいのです。

今回発表をしているボリビアの銀行では、誰を対象としたサービスと捉えているのでしょうか?
この1点を掘り下げて考えると、中南米社会の抱える問題が見えてくるような気がします。

セキュリティー強化とカード決済の普及が目的らしい

現在ボリビア国内の銀行ATMで使用されているカードは、磁気カードが中心となっています。
一昔前の日本も同じような状況でしたね。

ですが、盗難などの事故防止の目的もあり、よりセキュリティ度の高いICチップつきカードへの切り替えを、各銀行が準備していると報道されているのです。

この件を発表したボリビアの民間銀行協会によると、この2012年11月にはICチップつきクレジットカードの発行が始まり、これに合わせ、ボリビア国内に導入されているATMのICチップ対応を順次進められる予定です。そして、2013年1月には、ICチップつきのデビッドカードの発行が開始される予定なんだとか。

参照:Sistema bancario cambia las tarjetas de crédito con chip

中南米の預金率は10%

中南米の人々で収入を貯金出来ている人の割合を調べてみると、10%です。中南米でもベネズエラやチリなどの中進国では4割程度となっているようですが、それでも先進国平均の45%を下回る数字となっているのです。

参照:Un estudio señala que en Ecuador solo el 37% de los habitantes usa una cuenta bancaria

お金の管理が苦手な中南米の人々

中南米、特にメキシコやパナマなどでは「キンセーナ(Quincena)」と呼ばれる給与支払い制度が今でも根強く残っています。

これは給与の支払いを2週間ごとに区切って支給される制度となっており、金銭管理が苦手で、手持ちのお金をすぐに使いきってしまう人たちに、計画性のある支出を促すために実地されている制度となっているそうです。

この制度が始まった話は、諸説ある中の一つなんでしょうけど、事実としてお金の管理が苦手な国民性であるのは、中南米の人々の大きな特徴であることに間違いは無いと私は思います。

ボリビアの人たちについては詳しくは知りませんが、私がこれまでに接したボリビア人を見る限り、決して貯蓄が大好きという雰囲気を発している様子は感じられませんでした(もちろん例外はあるんでしょうけど)

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私の個人的なボリビア感

ボリビアの銀行預金はGDPの39%

中南米社会全体での預貯金できている人の割合は10%程度と言われていますが、国民総生産(GDP)に対する割合で見るともう少し違った形で見えてきました。

参照:Bolivia es el quinto más bancarizado de la región

こちらのデータを見ると、国内総生産(GDP)に占める、銀行預金残高の割合を示したものが、ボリビアは38.79%となっていました。この数字がもっとも高いのはチリで、62.58%。以下、ウルグアイが48.45%、コスタリカが45.85%、エルサルバドルが44.84%となっており、この次にボリビアが並んでいます。

この数値で言えるのは、ボリビア経済の中で、しっかりとお金を動かす事のできた人たちが銀行などを利用して貯蓄しているという事。つまり銀行を使えない人は…?

中南米では、金持ちたちが、めちゃくちゃ貯金する社会なのか?

預貯金できる人の割合(10%)と国民総生産に対する預金率(39%)の数字を比べて、少し考えてみると、この数字にはとんでもない貧富の差が残っている事を証明しているのではないかと気づいたのです。

だって、貧富の差が根強く残るボリビアで銀行を利用する人は首都圏に住む一部の人々(つまり金持ち組)に限られてくると思うんです。

こういう観点で見ればボリビア国内の10%お金持ちな人々が、ボリビア経済のかなりの部分を担うような経済活動をしていて、その39%(つまりGDPの39%)を銀行に蓄えておく事ができているのではないかという事です。

ボリビア国民の動きが読めるICカード

ICチップ付きのカードの普及を狙う銀行が狙う最大の目的は、デビットカード機能で決済させる事によって、ボリビア国民のし好や、お金の使い方などをデータとして残す所にあると思います。

現状は、現金主義的な部分が多く、その把握にボリビア政府も困難な状況を強いられているのでしょう。リチウム電池用の資源輸出などで、近年成長を続けるボリビア経済の中で、お金を得る事のできた人たちがどういった動きをするのか把握し、さらなる経済活性を狙うことを考えているのかもしれません。

ただ、貧富の格差がなかなか埋まらないボリビア社会の中で、こうした便利サービスを普及させようとしても、どこかで詰まってしまう可能性が考えられます。金持ちだけのためのサービスでなく、ボリビア全体の発展のためのサービスとなるよう、政府も一丸となって推進してもらいたいですね。

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