戦場写真家たちが残したスペイン内戦のドキュメンタリー、メキシカンスーツケース

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今回紹介する作品は、スペイン内戦の実録をもとに制作されたドキュメンタリー「メキシカンスーツケース」です。

ロバートキャパをはじめとする3名の戦場カメラマンが撮影した写真4500枚が、メキシコで発見されたのを機に制作された作品です。2011年公開、スペイン語タイトルは「La maleta mexicana」です。

参照:メキシカンスーツケース – ロバート・キャパとスペイン内戦の真実

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メキシコで見つかった4500枚分の写真が作品ができたきっかけ

2007年、スペイン内戦を撮った4500枚分のフィルムロールが入ったスーツケースがメキシコで発見されました。撮影者は世界的に有名な戦場カメラマン、ロバートキャパ、ゲルダ・タロー、デビッド・シーモアの3人です。

参照: ロバート・キャパ 戦争の悲惨さを最前線で写したプロカメラマン

印象的なのは作品冒頭、スペイン人移民の末裔たちが先祖の遺骨を発掘しようとメキシコの共同墓地を訪れているシーンです。内戦の傷痕が今も残っていることを生々しく映し出していると感じました。

現在進行形で伝えるスペイン内戦の残虐さ

この作品は、70年間行方不明になっていた貴重な写真が、ロバードキャパの弟、コーネル・キャパが創設したICP(国際写真センター)が取り戻したことで制作されたドキュメンタリー映画です。

本作では、写真のネガがなぜメキシコで見つかったのかという謎に迫りながら、スペイン内戦の悲惨さを訴えます。

スペイン内戦の真実に迫りながらも、貴重な写真が70年の時を経て今に受け継がれてきたことの奇跡を伝え、スペイン内戦で苦しんだ人々や亡命した人々へ撮影当時の写真家の思いを今に蘇らせるようでした。

歴史の授業などでは、流される程度の扱いだったスペイン内戦ですが、本作を通して、これほど悲劇的な戦争だったのだと知る事が出来ました。

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