中南米関連のニュースや総務省の広報を見ていると、ここ数年のうちに中南米のあちこちの国で日本式の地デジ放送が見れることになるようです。
魅力的な可能性秘める中南米市場
中南米諸国は、豊富な資源と発展余力に満ちた新興市場として注目はされていました。特に南米は資源が豊富なんですよね。
ところが、これまでは、不安定な政治体制などがリスクとして敬遠されており、こういった海外からの積極的な投資は多くはありませんでした。
しかし、近年は、中国やインドだけでなく、原発や高速鉄道などで各国がトップセールをかける東南アジアも過当競争になりつつあるようで、今でも安価で豊富な労働力や資源を抱える南米は「各国が狙う有望市場に育ちつつある」んだそうです。
いわゆる中国やインドの代替国として考えられているみたいです。
参考:注目浴びる南米市場 「次世代」新興マーケットでインフラ輸出や資源開拓加速
広がりを見せる日本の地デジ
日本の地上デジタル放送方式(ISDB-T)を基本とする方式が、ブラジルが2007年に放送を開始したのをを皮切りに、ペルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラ、エクアドル、コスタリカ、パラグアイ、ボリビアでも日本方式の採用を表明しています。
ブラジルでは、現在33都市で放送されているようです。
参照:日本の地上デジタル放送方式が中南米で広がりを!
日本の地デジを世界に広めるメリットとは
もちろん外貨獲得のため。日本からの技術を導入させることによって、日本製品を中南米に売るチャンスが広まります。そうなれば外貨を獲得することができるのです。
現在、中南米では韓国企業が圧倒的な存在を示しており、この技術導入を機に巻き返しを図りたいのです。
また技術導入後にも、メンテナンスや部品補給など日本が稼ぐことのできるチャンスが広がります。
どうして今まで、こういうことをもっと積極的に行わなかったのか不思議なんですが、地デジにせよ、新幹線にせよ、こうした理由で日本は今必死に海外への売り込みを加速させているのです。
![]() | 中南米が日本を追い抜く日 三菱商事駐在員の目 (朝日新書) (2008/06/13) 石田 博士 |
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