スペイン語学習のヒント

みんなで楽しむ、ラテン文化とスペイン語

Photo:Party Time By:Nanagyei
Photo:Party Time By Nanagyei

昔、一度だけ通訳の仕事をしたことがあります。

ラテンアメリカから日本の技術を学ぶためにやってきた研修生と日本人の間に立って話のやり取りをする同時通訳業務。通訳ボランティアという立場で業務に携わったのですが、未熟な私は仕事開始早々に行き詰まります。

そして最後の切り札を出しました。

求められる通訳レベルが高すぎた


技術交流として呼び寄せた研修生との食事会で通訳する仕事でした。当日会場へ向かうと、私以外の通訳はみんなプロ。食事会が始まる前から、いきなりピンチです。

最初は、自己紹介や日本のどんなところが良いかといった簡単な質問で済んだのですが、そんな時間はすぐに終了。

話題がより深い内容となり、高度な通訳レベルが求められる瞬間がやってきました。

プロの通訳に引け目を感じていた


プロに交じって、プロと同様の通訳をボランティアの私ができるわけがありません。ど素人の私に、都合良くスペイン語も日本語も出こないです。

隣のテーブルは場が和むに連れて、そこそこ盛り上がっています。プロの通訳さんの取り回しが上手なんですよね。でも、私のテーブルは消沈気味。

何もできずに焦る自分がいました。

慣れない日本の生活に疲れていた


ついに話題がなくなりました。

研修生たちは、初めての海外渡航でもあり、家族が恋しかったり、日本でのホテル暮らしに嫌気がさし、疲れ切っていたのです。来日して間もなかったことも影響していました。

ピンチをどう切り抜けたか


私は最後の切り札としてラテン音楽のCDを持参していたのです。中南米の人たちに「私、ラテン音楽集めてるんだ!」と話題の一つに考えていました。

どうにも我慢できなくなった私は席を立ち、食事会の会場を仕切っている担当者にお願いして、BGMを変更してもらうよう依頼。最終的には、強引にBGMで流すことにしたのです。

喜んで踊り出す会場内の人々、安堵感に包まれる私


このBGMのやり取り、苦戦しました。

主催者からは渋い顔しかされなかったのです。そんな状況を横目で見ていた研修生が後押しをしてくれました。みんな、つまらない気持ちでいっぱいで、もっと盛り上がりたいと、ずっと心に秘めていたのです。

ラテン音楽が会場に響き渡ります。BGMがラテン音楽に変わった瞬間、ニカラグア人男性が一人でくねくね踊り始めます。

会場から笑いが聞こえ始め、緊張した空気が和み始めます。すると、もう一人のラテン女性が、日本人男性の手を引っ張って踊りだしたのです。

会場が一気に盛り上がりました。

「やい、サルサにしろ!」
「いいえ、私はメレンゲよ」

などなど曲の注文も私に飛んできます。ピンチをすり抜けるどころか、大盛り上がりの会場を作る結果を生み出しました。日本人の方は「踊りなんて初めて」と大喜びです。

謝罪するつもりが感謝されっぱなし状態に


私は勝手な行動をしたので、最後に主催者の方に平謝りをするつもりで挨拶に伺いました。すると、相手から握手をされながら感謝をされる始末。話を聞くと、疲れ切った研修生をどうやって元気づけるかずっと悩んでいたようです。

通訳はヘタレだったけど、国際交流は大成功だった。
そんな過去のお話です。





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